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スーパーラドに興味があっても、実際の調整には難しい面もありますから、ローカルに実験や試作をしているOMさんがいらっしゃれば心強いことでしょう。
以下はJH1DTX/吉川さんご自身のの製作奮闘記です。
スーパーラドアンテナに挑戦実験−1 超短縮アンテナであった失敗作
CQ誌(2009年10月号)のコンテストコラムに紹介された半ページあまりの記事に大きな興味を持ったのが始まり・・・。3名の参考URLを早速拝見。
星野さん(JF1TLT)のWebを拝見し、はやとちりの私は、スーパーラドの動作・原理を理解せずに手元にある材料で3.5MHz用として製作開始。
出来上がったスーパーラドアンテナ一号がこの写真(左)です
ボビンは直径60mmの雨どい用エンビ管。
メインシリンダーは、0.2mm厚のアルミシート、長さ20cm。
スライドシリンダー(共振周波数可変用)は、0.3mm厚黄銅板、長さ20cm。
ボビンの先端には、共振コイルのエンド側から接続した黄銅スタッドを設け、容量可変構造を形成。(上図参照)
共振コイルは1mm径のホルマリン線を0.8mm釣り糸と平行巻きとして、スペース巻き90回。
リンクコイルはありあわせのビニール被覆電線を4回巻き。
手元にあったソーターバランを簡易コモンモードチョークとして接続。
懐かしの名機FT-101で受信、下手なワイヤーアンテナより良く聞こえる、受信感度も上々。早速、アンテナアナライザー(RF-1)で調整。
共振周波数はインピーダンスZの最小点だよね!と
しかし、共振点のインピーダンスを50Ω(SWR=1)近くにするには、リンクコイルを共振コイル下端より4cmも下げないとならない。
しかも、そのポイントは極めてクリチカル(超狭帯域である)で困難、受信感度はガクンと低下。
リンクコイルを共振コイル下端の上へ移動させると受信感度も上昇。
このときには、共振周波数は低下、インピーダンスのデップ点は2オーム程度と低い。
どうも、超短縮アンテナとして動作しているようであり、スーパーラドアンテナではないようだ。
星野さんのホームページにも、3.5MHz用にはボビン径100mm以上が必要とあるではないか。
スーパーラドアンテナに挑戦実験−2
星野さんなど先人のホームページをじっくり勉強させて頂きながら、身の回りで材料集めをはじめる。
直径100mmの味付け海苔の容器を発見、これは使える。
しかし、長さが120mmほどしかない、数個連結してもシリンダータイプは困難。
先人は、「初心者はシリンダータイプから」と話されているが、成功体験のない私ですがデスクタイプに挑戦するしかない。
こんなスーパーラドアンテナになりました。
ボビンは、味付け海苔容器(径100mm)
共振コイルは、1mmホルマリン線スペース巻き60回。
リンクコイルは、1.5C2V2回。
デスクは、34cmアルミ鍋蓋(約400円で購入)。
早速、アナライザーで共振周波数をチェック。
あやや、違うぞ。
インピーダンスのデップ点が共振周波数では、このアンテナの共振周波数点はインピーダンスのピーク点のようだ。
リンクコイルを上下にスライドさせると、ピークのインピーダンスと共振周波数が変化する。
共振コイル下端から2cmほど上にリンクコイルを移動させると、約50オームで約3.6MHzで共振。
ここで、FT-101に接続。感度良好、夜10時頃だが8エリア、6エリアも聞こえる。こんなアンテナで。
SWR計を接続して送信状態でSWRの調整を実行。
リンクコイルのわずかな移動でSWRは大きく変化するが、帯域が広いのか容易にSWR=1.1まで追い込める。
共振周波数は、共振コイルの開放している下端のひげの長さを変えることで変化できるようだ。SWR=1.5の帯域は約60KHzていどあるようだ。
先人の動作確認に蛍光灯を近づける方法が記述されているので、やってみた。アンテナ入力3W程度でデスク付近に蛍光灯を近づけると明るく点灯する。
スーパーラドアンテナとして動作している。間違いない。
スーパーラドアンテナと超短縮アンテナの違い(感想でしかない)。
★インピーダンス変化・・・スーパーラドは共振点でピーク/超短縮はデップ。
★共振容量は・・・・・・・スーパーラドは浮遊容量程度に小さく/固定容量併用で共振。
★リンクコイル位置・・・・共振コイル下端から下には離したくない。
吉川OMにはこんな素敵なお年賀状も頂きました。今年は是非素敵なQSO便りをお待ちしています。(JF1TLT)
JH1DTX局への連絡アドレス: